2008-09-27

ヴァルプルギスの後悔 Fire1. ([著]上遠野浩平, [版]電撃文庫)

上遠野浩平の作品はどれもつながっている。それが単一の世界のさまざまな局面を描いているからなのか、複数の良く似た世界群の記述だからなのかはわからない。わからないのは気持ちが悪いんだけど、長く読み続けていると「ま、いいか」と思えてくる。謎を解こう、秘密を暴こうと言うよりも、あいまいなセカイに浸っているので十分。むしろ、すっきりしないところが次の作品を待つ気持ちにさせる。

さて、本作はブギーポップシリーズの外伝(SFマガジンの書評によれば"スピンオフ"小説)。タイトルに「1」が入っているから予測できるけど "To Be Continued" で終わっている。主人公は「炎の魔女」こと霧間凪。「炎の魔女」はお気に入りのキャラクターなんだよねえ。っていうか、ブギーポップのシリーズは凪が主人公でしょ? 自動的な変身ヒーローの方じゃないよね?

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